更新日2021/10/20
心理学を応用しよう!
アドラー心理学に学ぶ
オーストリア出身の心理学者アルフレッド・アドラーによって確立されたアドラー心理学は「人間の悩みはすべて対人関係に起因する」と考えており、職場の人間関係の改善や職員の指導・育成として役立てられています。
アドラー心理学ではまず、「誰の問題なのか」を分けて考えます。これは「課題の分離」と呼ばれるもので、わかりやすくいうと自分の課題と他人の課題に線引きをすることです。他人の課題に自分の考えを押しつけたり、立ちいったりしてはいけません。ただし、これは同僚である場合は有効ですが、グループリーダーの場合は他人の課題だからと見過ごすのはNGですよね。
例えば、仕事をしない職員がいたとしましょう。そのような人がいると職場の雰囲気が悪くなってしまうので質の良いサービスも提供できなくなります。仕事をする・しない、は本人の課題ですが周囲にも影響を与えるようならそれはグループリーダーである自分の課題となります。どうやってサポートするかを考えなければなりません。
アドラー心理学については以下の書籍でわかりやすく解説しているので参考にしてみてくださいね。
人間関係が楽になるアドラーの教え アドラーの心理学のテーマ「人間関係の悩み」をわかりやすく解説した一冊です。
人間関係を良好にするキーワード
心理学用語に「ラポール」という言葉があります。ラポールは信頼関係や親密な関係と訳されるため、「ラポールを築く=信頼関係を築く」という意味で活用されています。ラポールを築くためのちょっとしたテクニックを紹介しますので参考にしてみてくださいね。すぐに実践できるのは「ミラーリング」と「バックトラッキング」です。
ミラーリングは相手の言葉・仕草・行動などを真似ることで警戒心を解き、好意を抱いてもらうというテクニックですよ。たとえば、相手が笑ったらこちらも同じように笑う、相手が飲み物を飲んだら自分も飲むなどです。
バックトラッキングは相手の言葉を繰り返すテクニックです。いわゆるオウム返しですね。相手の話したことを自分もいうことで「話を聞いて受け止めている」ということが伝わります。相手は自分のことを理解してくれていると感じ、安心感を得ることができますね。
相手の立場に立って考えよう
「もしも自分がその立場だったら?」と相手の立場に立って考えることも大切です。その際気をつけたいのは、「自分から見た相手」「相手から見た自分」「第三者から見た自分と相手」の3つの視点を持つことです。それぞれの視点で考えることで人間関係が悪化した原因を解明することができますよ。
利用者が自分の言葉を聞いてもらえないと悩んでいるとしましょう。「もしも自分が利用者の立場だったら~」と相手の立場に立って考えたり、「もし○○だったらどうするのだろうか」と第三者の視点で考えたりすることで独りよがりな考えを押しつけずにすみます。コミュニケーションも円滑に取れるようになるでしょう。
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