更新日2021/10/17
人間関係で悩む理由って?
人間関係に悩んでいる人が多い
介護職は常に人と接する仕事です。職場の上司や同僚、施設の利用者や他の職種の専門家とコミュニケーションを取りながら仕事をしていますが、その分ストレスを感じてしまう場面も多いんです。そのため、人間関係が原因で離職に至るケースも決して少なくないのが現状です。事実、介護労働安定センターの「介護労働実態調査」でも人間関係が離職理由の第1位として挙がっています。
介護職は業務内容の過酷さや勤務時間の長さばかりが問題視されていますが、それを上回るほど人間関係に悩みを抱えている人が多いんですね。
なぜ人間関係で悩むのか?
人間関係で悩む介護職が多いのはなぜでしょうか?その理由を見ていきましょう。
介護職は他の職業のように年齢が問われるわけではありません。介護の現場では10代から60代まで、幅広い年齢層の人たちが働いています。お互いに協力し合いながら利用者をケアしていくわけですが、年齢が違えば価値観や仕事に対するモチベーションも変わってきます。考え方の違いから意見がぶつかることもあるでしょう。ですが、衝突が重なると人間関係にヒビが入りギスギスすると仕事にも大きな影響を与えてしまいます。意思の疎通ができない、仕事がスムーズにいかないなど本来の仕事に支障が生じてしまうんですね。
それには男性より女性が多いことも関係があります。厚生労働省の「介護労働の現状」によると介護業界の男女比は男性が32.6%、女性が67.4%です。男性よりも女性の方が圧倒的に多いんですが、女性同士が集まるとどうしてもマウンティングに発展しますし、すぐグループを作りたがるため派閥もできやすい……。派閥があると人間関係に歪みが生じ複雑になるので、苦手意識を持ったり、巻き込まれて悩んだりしている人も多いんです。それに、圧倒的に人数の少ない男性からすると肩身が狭くていづらいと感じますよね。
また、人手不足も人間関係が悪くなる原因のひとつです。高齢化が進んでいる日本では介護施設の数も年々増えてきていますが、職員の数が追いついておらず余裕のない環境で仕事をしている施設もたくさんあります。人手が足りないと余裕を持って業務を回すことができません。心のゆとりがなくなると少しのことで感情的になってしまい、他人に強く当たったり、誰かに責任を押しつけたりとさらにギスギスした関係になってしまいます。そうならないためにも適度に休息することが大切ですが、人手不足の状態では休みを十分に取ることは難しいでしょう。ますます余裕がなくなり人間関係も悪化していく一方です。誰かに話しを聞いてもらうだけでも大分違いますが、規模の小さい施設ではそもそも相談できる人がいない可能性もあります。1人で悩み続け、その結果、離職を選ぶという人も少なくないんです。
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